トヨタRAV4が日本に復活。若向けの派手なデザインだが走りや機能の完成度は高い
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:菊池 貴之、トヨタ自動車、塩見 智
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2.0L直4エンジン(最高出力171ps/6600rpm、最大トルク207Nm/4800rpm)と組み合わせられるのは、レクサス以外で初採用となる発進用ギアを別に装着することでスムーズな発進加速を可能とした新開発のCVT。力強さの面で強い印象を残すわけではないが、パワーが足りないと感じるわけでもない。出力、トルクともにピーク値に達するエンジン回転数を見ればわかるように、ターボエンジンよりは高回転域を使うことが多い。このためエンジン音が高まる時間が長い。願わくばその際のエンジン音がもう少し耳に心地よい音質であってほしいと感じた。
約60万円高価なだけあって、2.5L直4エンジン(同178ps/5700rpm、最大トルク221Nm/3600-5200rpm)+ハイブリッドのほうが全域でパワーに余裕を感じさせるほか、挙動もスムーズだ。組み合わせられるE-Fourはプロペラシャフトをもたず、後輪をモーター駆動するハイブリッド専用の4WDシステムだが、RAV4への採用に際し、後輪駆動用のモーター容量を拡大し、前後トルク配分を20:80とリア寄りとすることで、低μ路での坂道発進などこれまでE-Fourが苦手としてきた場面を克服した。またE-Fourにはトルクベクタリング機構が備わらないが、リア寄りのトルク配分によって従来のE-Fourよりは曲がりやすくなっているはずだ。
パワートレーンや4WDシステムにかかわらず、RAV4の乗り心地がよいのは、新世代プラットフォームのTNGAによるところが大きいのだろう。初採用のプリウス以来、TNGA車には一貫して剛性感の高さを感じる。そして知見が蓄積されるのか、後から出るクルマほどこなれているのも感じる。RAV4はひとりで乗って活発に走らせても、多人数乗車でゆっくり走らせても、その乗り心地にもハンドリングにも満足できた。
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